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1.口の中のガン
自分の舌の縁や頬の内側、歯茎などに起こる口腔ガンの患者さまが近年、増えています。
年齢別に比べると50歳以上の方が患者さまの約8割を占め、日本では毎年7,000人がかかり、死亡者は毎年3,000人以上といわれています。
ほかのガンと同様に早期発見、早期治療が大切になります。
口腔ガンの種類と概要
- 舌ガン…口の中で発生するガンの多くは舌のまわりや裏側にでき、粘膜の表面に症状(赤くなったり、白くなったり、凹凸や潰瘍ができる)が表れ、触ると粘膜の下にしこりや厚みを感じます。タバコとアルコールが原因の一つと言われています。
- 頬粘膜ガン…上下の唇、頬の内側の粘膜にでき、かんだり傷つけたりした覚えがないのに症状が表れ、触ると粘膜の下にしこりや厚みを感じるようになります。傾向的に高齢者や男性に多く見られます。また、入れ歯による刺激で発生する場合もあります。
- 歯肉ガン…舌ガンに次いで多く発生する口の中のガンで、上顎と下顎の歯茎にでき、粘膜に症状があらわれます。歯がグラグラしたり、腫れたりすることもあります。歯茎の裏側にできることも多いのでわかりにくく注意が必要です。
- 口蓋ガン…上顎の天井部分にでき、頬粘膜ガンと同じように傷つけた覚えがないのに、症状が表れます。口の中の骨を貫通して鼻の中に進む場合もあります。
- 口腔底ガン…下顎の歯茎の内側と舌の間の部分にできるため、比較的よく目立ち早期発見しやすいが、粘膜におきる症状が強くないため放置されやすく進行している場合があります。飲酒との関係が深いといわれています。
発症の原因
- 喫煙や飲酒
- 虫歯や歯並びの悪い部分などがいつも頬の内側に当たるなど慢性的な機械的刺激
- 辛い・熱いといった食事の刺激
- ウィルス感染
- 加齢
早期発見が大事
口腔ガンは痛みがないことも多く、気づかずに進行して転移するケースがあります。このような場合は、放射線療法や抗ガン剤などの化学療法を組み合わせた治療や外科的療法が必要になってきますので、ほかのガンと同様に早期発見が重要になります。
口腔ガンのセルフチェック方法
- 明るいところで鏡を用意してください(入れ歯があれば外しておきましょう)。
- 唇を上や下に引っ張って、唇の内側や前歯の歯肉をみましょう。
- 頭を後ろにそらし、上あごの天井部分も確認しましょう。
- 左右それぞれの頬を外へ引っ張り、頬の内側や上下の奥歯の歯肉を見ることも忘れずに確認しましょう。
- 舌を出て表側だけでなく側面、裏面もすべて見てみましょう。
注意ポイント
- 粘膜にできた凹凸やただれた部分がある
- 粘膜が赤くなったり、白くなったりした部分がある
- 口内炎のような症状が2週間以上続く場合や、サイズが1cm以上で痛くない場合がある
- 粘膜の下にしこりや厚みがある
- かみづらい感じや頬や舌を動かしづらい感じがある
- 舌などのしびれやまひがある
- 歯肉からの出血がある
- 首のリンパ節の腫れが3週間以上続く